
婿入り結婚で多くの人がぶつかる問題は『男性側の親からの反対』なのではないかと。
反対される理由は色々。
今回の記事では「なんで反対されるのか」と、それに対して「どう応えるのがいいか」を自分の婿入り経験もふまえ紹介していきます。
婿入りは名字が変わるだけ
『婿入り』は結婚後に妻側の姓になりますが他は変わらないんです(詳しくは後ほど)。
妻に嫁いでもらった場合でも結婚すれば親の戸籍から外れるし、婿入りだろうが嫁入りだろうが実親の扶養義務はなくなりません。
「えー、じゃあなんで反対されるの」
それは漠然としたマイナスイメージがあって不安になるからです。
息子が婿に行くことに対するマイナスイメージ
結婚後に妻側の姓を継ぐ割合は2023年度時点で約5.5%(内閣府男女共同参画局調査資料より抜粋)と、婿入りはまだまだマイナーな部類。
そのせいで「なんとなく婿に出すのは嫌だ」というイメージを持たれていることもあるんですよね。
そもそも『婿入り』と『婿養子』では大きな違いがあることや、婿入りしたからといって同居の義務はないことを知らない人の方が多いのではないでしょうか?
なので誤解されやすい部分を整理したうえで一つずつご両親とお話することが重要です。
反対理由①:婿に出したら自分たちは捨てられる……
婿入りしたからといって親との縁は切れません。
誤解が多いのでQ&A形式で簡単に紹介していきます。
Q、婿に行かれたら誰が老後の扶養をしてくれる?
婿入りしても親の『扶養義務』はなくなりません。
「大丈夫だよ」って言ってあげてください。
Q、自分たちの遺産はどうなる?
婿入りしても相続権は消えません。
「大丈夫だよ、ずっとスネかじるよ」と伝えてあげてください。
Q、墓守は誰がしてくれるの?
墓守を誰がするかは婿入りと関係ありません。誰がしてもいいんです。
もし一人っ子だったら奥様合意のもと、墓守を引き継げばOKです。
「大丈夫だよ、なんとかなるよ」と、声をかけてあげてください。
反対理由②なんとなく世間体が悪い……
よくある謎の思い込みです。
他人のご家庭事情にやたら興味を示す方も稀にいるかもしれませんが、1か月もすれば記憶から消えます。
世間体なんてそんなもんです。
多様性を求められる現代においては「珍しいね、優しいね」という評価はあっても婿入りが悪いなんてことにはなりません。
反対理由③寂しい。シンプルに寂しい。
これは仕方がない……!
感情的な部分だから現実を受け入れてもらうしかありません。
婿入りとなると、なんとなく妻側のご家族に息子を取られるような気持ちになる方が多いと聞きます。
結婚しても、婿入りしても、遠くに離れてしまっても、親と子の縁は切れません。
感情論抜きで言うと、嫁入りであれば妻側のご家族に同じ思いをさせるわけです。
自分は寂しい思いしたくないけど、義理の娘の親が寂しい思いをするのはOK……というわけにはいかないですよね。
優しい心を持った息子を誇ってあげて欲しいです(そう、僕を褒めて)
一応参考までに僕が母に婿入りを伝えた時の記事です。よければ⇒「婿入りしたい」と伝えた時の親の気持ち。母が僕にかけた言葉とは。
反対理由④【難問】跡継ぎがいなくなる……
「婿入りすると名が途絶える」
これを理由に反対された場合は、説得がかなり難しい……
両家共に姓を残すことに強いこだわりがある場合は、どちらかが妥協するしかありません。
個人的な意見ですが、どちらにするかの話し合いは自分たちだけで決めた方がいいと思います。
結婚したあとに「あの時は相手の家族の意見を飲んだ」という気持ちが出てきてしまった時に心が耐え難いのではないかと……
伴侶に対する不満と、伴侶の家族に対する不満では、ぶつけ方も溜め込み方も変わってきます。
ちなみに僕は男兄弟なしの長男という中々難易度が高そうな婿入りでした(笑)⇒「長男が婿入りはおかしい?」「デメリットはないの?」よくある質問に答えます
『婿入り』と『婿養子』の違いを親も知らない
『婿入り』と『婿養子』の違いを一覧表にしたものがこちら。

『婿入り』結婚と、いわゆる一般的に多い結婚(嫁入り)とで違うのは、
- 姓が妻側のものになる
- 妻が戸籍筆頭者になる
と、この2点だけ。
婿入りと婿養子の違いについては、長くなるので詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ⇒『婿入り』と『婿養子』の違い一覧表!メリットとデメリットをシンプルに解説
【結論】親の気持ちを察することが大事
跡継ぎがいないとダメ……という明確な理由があるとき以外は、反対理由は感情論や漠然とした不安が原因です。
婿入りを相談されたら最初は受け入れにくい親御さんの方が多いでしょう。
1回の話し合いで押し切るのではなく、
- 先のことも考えていること
- 彼女との結婚を真剣に望んでいること
- 両親からの愛情が伝わっていること
これを意識して、自分が感情的になってしまわないよう、親の気持ちを察しながら話し合いをしてみてください。
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